うま味とは? ─ おいしさのカギを握る「第5の味覚」
料理を食べたとき、「なんだかすごくおいしい」と感じるあの感覚。その背景には、じつは“うま味”という特別な味が関係しています。
うま味は、甘味・酸味・塩味・苦味に続く「第5の味覚」として、日本で発見され、今では世界中で「umami」として知られる存在です。
うま味とは何か?
うま味とは、だしや熟成食品に含まれる深くてまろやかな味わいのことです。
口の中にじんわりと広がる、奥行きのあるおいしさ。特に和食においては、うま味は欠かせない要素です。
味の素とかハイミーが有名ですよね。
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うま味を生み出す3大成分
うま味には、主に次の3つの化学成分が関係しています。
それぞれ含まれる素材も異なり、組み合わせによってさらにおいしさが増します。
グルタミン酸 ─ 野菜や海藻に多い
- 昆布:和風だしの基本。グルタミン酸の宝庫
- トマト:完熟トマトはうま味のかたまり
- チーズ(特にパルメザン):発酵・熟成によってうま味が凝縮
- 味噌・しょうゆ:発酵食品の代表。料理に深みをプラス
- キャベツ・玉ねぎ:加熱すると甘みとともにうま味がアップ
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イノシン酸 ─ 肉や魚介に豊富
- かつお節:グルタミン酸と合わせると相乗効果でだしが絶品に
- 鶏肉・豚肉・牛肉:とくにもも肉やロースはうま味が強い
- マグロ・サバなどの魚:鮮度が良いほどうま味を実感できる
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グアニル酸 ─ きのこに多い天然うま味
- 干し椎茸:乾燥することでグアニル酸が増える
- まいたけ・しめじ:炒め物や鍋物で香りとうま味が引き立つ
- ポルチーニ茸:洋食に欠かせない芳醇なうま味
組み合わせで倍増!「うま味の相乗効果」
じつは、うま味成分は一緒に使うと倍増する性質があります。
たとえば…
こうした組み合わせをうまく取り入れることで、調味料をたくさん使わなくても“おいしさ”が格段にアップします。
まとめ
うま味は、ただの味のひとつではなく、料理のおいしさを引き立てる縁の下の力持ちです。素材の組み合わせや調理方法によって、このうま味を最大限に引き出すことができます。
「なんだかこの料理、おいしいな」と感じるとき、その裏には必ずといっていいほど、うま味の力が働いています。